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エネルギー

画像提供:JXTGエネルギー株式会社(平成28年3月撮影)
ENERGY

選手村地区エネルギー整備計画

選手村地区目指すべき将来像

 選手村地区では、新技術の活用により、災害時の自立性の確立や、快適性とエコな暮らしの両立を図るなど、環境先進都市のモデルとなる都市の実現を目指しています。
 これを具現化するため、平成28 年7 月、外部有識者を交えた「選手村地区エネルギー検討会議」を設置し、会議での議論を踏まえ、目指すべき将来像や施策の方向性、整備内容などについて、「選手村地区エネルギー整備計画」として取りまとめました。
 選手村地区では、系統電力や都市ガスに加えて、水素や熱などを重層的に組み合わせて利用することで、低炭素化・省エネルギー化・都市のレジリエンス強化の実現を目指します。

選手村地区エネルギー事業の取組み

 水素ステーション、水素パイプライン、純水素型燃料電池を整備し、燃料電池バスなどの車両への水素供給や、パイプラインを通じた街区への水素供給を実現します。平成30年2月に、東京ガス株式会社を代表企業とする6社(東京ガス株式会社、晴海エコエネルギー株式会社、ENEOS株式会社、株式会社東芝、東芝エネルギーシステムズ株式会社、パナソニック株式会社)との基本協定を締結し、事業を開始しています。

車両に供給

 水素ステーションは、FCバス、 FCVのほか、BRTなどの連節バスも敷地内で転回できる余裕のある設計となっており、あらゆる燃料電池車に水素を供給できます。

[FCバス]

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[FCV]

画像
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水素ステーション外観イメージ

街区に供給

実用段階として日本初

住宅棟への水素供給を実現するパイプラインは、水素社会のモデルを目指したまちづくりを支えています。

※各街区への水素の供給(ガス事業法に基づき実施)は晴海エコエネルギー株式会社の管理運営となります。

[パイプライン]

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純水素型燃料電池

純水素型燃料電池を住宅共用部、商業施設等に導入し、水素パイプラインによって供給される水素によって発電を行います。

※純水素型燃料電池の開発は、パナソニック株式会社、株式会社東芝、東芝エネルギーシステムズ株式会社が担当します。

 

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水素供給のイメージ



水素ステーションの特徴

水素の製造・供給

 車両(FCバス・FCV)への燃料供給に加え、 各街区への共用部に水素供給を行います。

カーシェアリング用駐車場

 カーシェアリングサービスとしてFCVを配置します。マイカーを所有しない地域の方々にもFCVを利用する機会を提供することで、水素エネルギーの利用を促進します。

エネルギー啓発施設

 生活利便施設の2階にエネルギー啓発施設を設置します。利用者が気軽に啓発施設へ立ち寄り、エネルギーの情報に触れる機会を創出します。


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水素ステーション外観イメージ

街区供給と車両供給の一体運用による事業スキーム

 水素供給事業においては、将来的に多数の燃料電池バスが走行する地域の特性をいかした、多くの車両への供給と、街区への水素供給を実施する一体供給型の事業モデルを導入します。
 具体的には、水素ステーション(拠点)と水素パイプライン(ネットワーク)を整備し、本格的に商用運行する燃料電池バスや大量の燃料電池自動車へ供給するとともに、パイプラインを通じて、各街区に設置されている純水素型燃料電池まで移送し、発電による電気と熱を供給します。また、水素供給範囲を対象として、系統電力や都市ガスを補完し、エネルギーマネジメントを実施することで、さらなる効果が期待されます。

都市ガス事業に用いられているパイプライン技術を水素供給に活用することで安心・安全

高い強度のパイプライン

強度や柔軟性に優れ、大きな地殻変動にも耐えるパイプラインです。東日本大震災でも高い耐震性が確認されています。

高い強度のパイプライン
これだけ曲げても破断しません

万が一の漏えいへの備え

水素には都市ガスと同様に付臭を行い、万が一漏えいした際には臭いで感知できます。また水素は空気よりも軽いため地上に出てから瞬時に拡散します。

万が一の漏えいへの備え
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その他のエネルギーに関する取組み

太陽光の活用

計画地は三方を海に囲まれており、遮蔽物がないことから、太陽光エネルギー活用において優れた地域特性を有しています。

太陽光の活用
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エネファーム+蓄電池(分譲住宅)

エネファームは、都市ガスを機器内で改質して得られる水素と、空気中の酸素を電気化学反応させて電気と熱を発生させるコージェネレーションシステムで、社会的に幅広く受容されている水素利活用技術です。

エネファーム
蓄電池

●エネファームシステムイメージ

エネファームシステムイメージ

エネルギーマネジメント

 エネルギー供給システムの対象範囲に対応したエネルギーマネジメントを実施します。

※晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業における特定建築者が整備中

エネルギーを賢くつかうためのエネルギーマネジメントシステム

 住宅だけではなく、商業施設などとも連携し、街全体でエネルギーを効率的に利用するためのエネルギーマネジメントシステムを構築します。このシステムにより各街区のエネルギー情報を集約し、街全体のエネルギーを効率的に利用します。また、利用状況の見える化を行い、省エネルギーに対する住民の気運を醸成します。
 AEMS、MEMS、HEMSの3つのシステムが組み合わさり、街のエネルギー利用を支えます。

エネルギーマネジメントシステム
検討概念図

電力システム運用によるピークカット。

電力消費の状況に合わせて、太陽光発電、蓄電池、純水素型燃料電池、共用部各種機器の出力抑制などを組み合わせ、ピークカットを実施し、エリア全体でエネルギー利用の最適化を図る計画です。

ピークカットの施策例

街区共用部

設 備

太陽光発電+蓄電池
(余剰電力を蓄え、ピーク時に活用)

MEMS
AEMS

純水素型燃料電池
(ピーク時に供給)

MEMS
AEMS

運 用

電力の見える化
(エネルギーの最適利用を誘導)

AEMS

出力抑制
(ピーク時の共用部の機器出力を制御)

MEMS
AEMS

住戸単位

エネファーム+蓄電池
(一部家電の制御)

HEMS

ピークカットの実施イメージ(概念図)

スケジュール

主な経緯

  
平成27年 1月 東京2020大会選手村及びレガシー検討に係る事業協力者を公募
  3月東京2020大会選手村及びレガシー検討に係る事業協力者の決定
  12月 「2020年に向けた東京都の取組-大会後のレガシーを見据えて-を策定
平成28年 3月 「東京2020大会後の選手村におけるまちづくりの整備計画」公表
  5月 選手村エネルギー事業計画の検討に係る事業協力者を公募
  7月 選手村エネルギー事業計画の検討に係る事業協力者の決定
    「選手村地区エネルギー検討会議」(第1回)開催
  12月 「選手村地区エネルギー検討会議」(第2回)開催
平成29年 2月 「選手村地区エネルギー検討会議」(第3回)開催
  3月 「選手村地区エネルギー整備計画」及び「事業実施方針」の公表
  6月 「選手村地区エネルギー事業」事業者の募集
  9月 「選手村地区エネルギー事業」事業予定者の決定
平成30年 2月 「選手村地区エネルギー事業」基本協定の締結
平成30年 3月 「選手村地区エネルギー事業」水素パイプライン工事着手
令和元年 5月 「選手村地区エネルギー事業」水素パイプライン(大会前敷設分)工事完了
令和2年 10月 仮設水素ステーション開所
令和3年 7月~9月 東京2020大会において、選手村として一時使用
令和3年 10月以降 大会後の基盤整備工事、建築工事及び内装改修工事に着手
令和4年 7月 「選手村地区エネルギー事業」水素パイプライン(大会後敷設分)工事完了
令和4年 11月 水素ステーション移設工事着手

お問い合わせ先

市街地整備部 再開発課 晴海五丁目西地区エネルギー担当
電話 03-5320-5460