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航空政策基本方針

平成12年12月発表

 東京都では、21世紀に東京が国際都市として発展していくために必要な首都圏の空港機能充実に向けて、都が取り組むべき施策をとりまとめた「航空政策基本方針」を発表しました。

はじめに

【基本方針策定の背景】

 経済のグローバル化が一層進展するなど、地球規模での交流が活発化する21世紀において、空港は、都市に必要不可欠な社会資本として、さらに重要性が高まります。
 首都圏の空港は、日本の玄関として、人・物・情報の国際的なネットワークにおける最も重要な拠点ですが、国内線・国際線を分離する航空政策に加え、空港アクセスの整備などの課題を抱えており、その能力を十分に発揮していません。特に、首都圏において国際空港機能が不十分なことは、国際的に活動するビジネスや産業の育成のみならず、今後さらに活発化する国際交流を阻害することになります。このことは、東京をはじめ首都圏の経済活力に深刻な影響を与えるとともに、我が国の国際競争力が低下する要因になるものと懸念されています。
 21世紀において、首都東京が、近隣アジア諸国をはじめ世界の大都市とともに国際都市として発展していくためには、海外の主要都市と比較して空港容量が絶対的に不足している首都圏の空港機能の充実が必要となっています。
 このような状況のもと、東京都は、首都圏の空港機能の充実に向け、様々な施策を主体的かつ積極的に推進していくことを求められています。

【基本方針の性格】

 この基本方針は、首都圏の空港容量が、国内線で平成22年、国際線で平成17年に限界に達するという危機的状況を踏まえ、50年後を視野に入れて航空のあるべき姿を描き、空港機能の充実に向けて東京都が取り組む施策をまとめたものです。
 東京都は、その早期実現に向け、積極的に取り組んでまいります。

 首都圏:東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県及び山梨県の区域をいう。

 東京圏:東京都、埼玉県、千葉県及び神奈川県の1都3県の区域をいう。

第1章 首都圏における航空の現状と課題(PDFファイル613KB)

第2章 首都圏における航空の望まれる姿(PDFファイル16KB)

第3章 東京都の取組方針

  1. 1 羽田空港の国際化(PDFファイル1.36MB)
  2. 2 米軍横田飛行場の民間航空利用(PDFファイル402KB)
  3. 3 離島航空路線の維持・活性化(PDFファイル73KB)
  4. 4 空港アクセスの充実・強化(PDFファイル327KB)
  5. 5 航空物流の充実(PDFファイル103KB)
  6. 6 成田空港・首都圏新空港の整備(PDFファイル7KB)
  7. 7 都市開発・港湾機能との共存(PDFファイル45KB)
  8. 8 空港運営と空域の検討(PDFファイル7KB)

参考資料(PDFファイル1.64MB)

政策の実現に向けて

 空港整備のための財源の確保を始め、関係者の努力によって全国各地で空港建設が進み、広域的な交通ネットワーク基盤としての空港整備は着実な成果が上がっています。しかし、首都圏の空港は、依然として地方や海外からの乗り入れ要望の強いものの、空港容量の不足や国際空港機能が不十分なことなどにより、それらの期待に応えることができていません。このため、既存空港を含め、首都圏の空港へ重点的に投資を行い、早急に航空需要への対応を行う必要があります。
 また、21世紀には、空港と地域が調和を図りながら共に発展を目指すことや、空港利用者へのサービスの向上を図ることなど、空港と地域との共存や空港運営のあり方などが重要なテーマとなってきます。
 このため、東京都は、都民の意向も十分に踏まえ、国や関係機関と協力して、首都圏の航空政策が円滑に推進されるよう、引き続き努力していきます。