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建設工事請負契約の紛争の調整

審査会の種類

 紛争解決の手続きとしては、「あっせん」「調停」「仲裁」の3種類がありますので、申請をされる方は、事件の内容、解決の難しさ、緊急性などにより、いずれの手続きによるかを選択します。

  あっせん 調停 仲裁
趣旨 当事者の歩み寄りによる解決を目指す。※1 裁判所に代わって判断を下す。
担当委員 原則1名 3名
(法律委員1、専門委員2)
3名
(法律委員1、専門委員2)
審理回数 1~2回程度 3~5回程度 必要な回数
解決した場合の効力 民法上の和解としての効力
(和解契約だけでは「債務名義」とならないため、別途公正証書を作成したり確定判決を得たりしないと強制執行できない。)
裁判所の確定判決と同じような効力(執行判決を得て強制執行ができる。)
特色 調停の手続きを簡略にしたもので、技術的・法律的な争点が少ない場合に適する。 技術的・法律的な争点が多い場合に適する。場合によっては、調停案を示すこともある。 裁判に代わる手続きで、一審制。仲裁判断の内容については裁判所でも争えない。
時効 時効の完成猶予の効力がある。
ただし、手続きが打ち切られた場合において、その打切通知を受けた日から1ヶ月以内に(同じ請求内容で)訴えを提起したときに限る。
時効の完成猶予及び更新の効力がある。
その他 手続きを打ち切る場合がある。※1 仲裁合意が必要※2

※1 一方又は双方が互いに譲歩することなく、和解する見込みがないと認められたときは手続きは打ち切られます。

※2 「仲裁合意」とは、紛争の解決を第三者(この場合は審査会)へ委ね、訴えを提起しないことを約した当事者間の合意をいい、仲裁手続を進めるためには、当事者間にこの合意があることが必要です。なお、消費者契約法第2条第1項に規定する消費者(事業目的ではない契約を締結した個人)は、仲裁法附則第3条の規定により一定の条件の下で、事業者との間の仲裁合意を解除することができます。